一般社団法人島根県森林協会「森林を育てて 地球を守ろう」

森林づくりへの取り組み

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広葉樹を利用した椎茸生産の取り組み

奥出雲町


町内に散在する広葉樹林
奥出雲町は、島根県南東部に位置し、南部は中国山地の峰を隔て、広島県庄原市、東部は鳥取県日南町、北部は雲南市に接している町で、地形的には、中国山地の連なる中山間地域にあり、中央を流れる一級河川斐伊川とその支流の流域に農地が開け、市街地や集落が散在している。
標高は平坦部で概ね200mから400m、県境部の高所では200mを超える峰が続き、約1,000mの標高差があります。

奥出雲町の総面積は368.06Kuであり、そのうち森林面積は306.98Kuで総面積の約83.4%を占めている。
民有林面積は28,588haで、その内人工林面積は16,373haであり、人工林率は約57.3%と島根県平均の37.6%より高くなっています。


広葉樹林の伐採集積
本町の森林は、地域住民の生活に密着した里山から、林業生産活動が積極的に実施されるべき人工林帯、さらには大径木の広葉樹が林立する天然林の樹林帯までバラエティに富んだ林分構成になっており、昔から森林に対する住民意識も高く森林資源を生かした特産品開発にも様々な知恵、知識を出し合って行政と関係団体さらには住民が一体となって取り組んでいます。

町内の広葉樹林を生かした取り組みは旧町にさかのぼり、旧仁多町において椎茸の「菌床ホダ木栽培」が昭和61年に始まりました。その背景には、原料の供給から販売までを地域内で一貫して行うシステムの確立と森林資源を有効に活用することにより林業従事者の活性化を図っていくという目的がありました。

椎茸菌は、枯れた広葉樹に寄生して繁殖します。
このため一般的に多く栽培されている方法の原木栽培では、きのこの種類によって異なりますが、約1m〜1.2mの長さにカットした原木が利用されます。


オガコセンターでのホダ木材の集積風景
しかし本町で取り組んだのは林業従事者が減少、高齢化することへの配慮と森林保護の観点から菌床ホダ木栽培に着眼しコナラやクヌギなどの広葉樹を「オガコ」と呼ばれる細かなチップに椎茸菌を混ぜ込み四角形に固めて「菌床ホダ木」を作りだし、椎茸栽培をするものでホダ木生産に必要な広葉樹は年間約1,700トンになります。

この栽培方法は原木栽培に比べ同等の条件下で約6倍の生産量が得られ、まさに限られた森林資源を有効かつ効率的に利用することになります。
こうして生産された菌床ホダ木栽培による椎茸はブランド名「奥出雲生しいたけ」として東京、大阪市場をはじめ山陽、山陰に出荷をしており好評を得ています。

最後になりましたが、奥出雲町でのこうした取り組みは、林道事業、あるいは治山事業により整備された森林基盤を活用するからできることであり今後も官民一体となって知恵を出し合い利用を考え、天然生林の的確な保全・管理等により重視すべき機能に応じた多様な森林資源の整備を図りたいと考えます。

 

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