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島根県におけるナラ枯れ被害の状況と対策

中山間地域研究センター 森林保護育成科

コナラなどの広葉樹が枯れる 「ナラ枯れ」が近年県内各地で見られるようになりました (写真1)。

ナラ枯れは昆虫のカシノナガキクイムシ((以下 「カシナガ」、 写真2)が運ぶナラ菌と呼ばれる病原菌によって引き起こされる伝染病です。

枯死被害木は7〜9月に葉が赤く枯れ、 カシナガが穿孔した孔が樹幹に多数認められ、 根元にはカシナガの出した大量のフラス(木くずと虫糞の混じったもの) がたまっているのが特徴です。

コナラやミズナラ等のナラ類や、 シイ・カシ類が被害を受けます。

島根県では1986年に益田市 (旧美都町) で最初に被害が確認されました。 その後2000年代に入ってから県西部地域で被害が顕著になり、 東部へ被害拡大しながら2010年には被害量のピークを迎えました(図1)。

その後被害量は減少していますが、 被害発生域は拡大し続け、 現在は隠岐を除く全ての市町で被害が確認されています(図2)。

ナラ枯れはカシナガが大量に加害することで発生するため、加害量が少ないと枯れずに生き残ります。

一般に大径木が枯れやすく、 若い小径木は枯れにくい傾向にあり、 被害木の全てが枯れることはありません。

また、 ナラ枯れ被害は同一林分内で数年間かけて発生する傾向があります。

大径木が集団で枯死すると、 それまで樹冠が覆っていた部分に大きな空間が生じるため、 山地災害に対する降雨の影響が大きくなります。

また、 林道沿いや家の裏山、 公園内などでは枯死木が風雨などで突然倒れたり、 太い枯れ枝が落ちる危険木となるため、 早期の対応が必要です。

枯死木からは次の年に多数のカシナガが発生し、 被害が拡大します。

被害拡大を防ぐには枯死木のくん蒸処理や、 チップ化などによるカシナガ駆除が有効です。

しかしながら被害が蔓延している地域で、 森林内に点在する大量の被害木を全て処理することは非常に困難です。

ナラ枯れは高齢、 大径木で発生しやすいので、 高齢、 大径化する前に伐採し、 萌芽更新で若返らせることが有効な対策と考えます。

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