令和7年度通常総会を開催

 令和7年7月24日、島根県林業会館において令和7年度通常総会を開催しました。

 開会に当って、楫野会長から「近年、全国的に台風や局地的豪雨などによる大規模な自然災害が多発しているが、今後、さらに地球温暖化の進行に伴って集中豪雨が増え、台風が大型化することが指摘されている。島根県は県土の大半が急峻な山地で占められ、また、全県が特殊土壌地帯に指定されるなど地質的にも脆弱であることから、過去にも幾多の災害に見舞われてきた。中でも、昭和58年7月に島根県西部を襲った集中豪雨では107名もの尊い命や貴重な財産が奪われたが、その多くは土砂災害によるものだった。こうした過去の災害の記憶を風化させることなく、防災意識の醸成に努めるとともに、山地災害防止のため、治山事業や森林整備事業の一層の推進を図らなければならない。
 一方、森林は、国土保全、水源のかん養、地球温暖化の防止、木材の生産等の様々な機能を有しているが、これらの機能を持続的に発揮させていくには、森林資源を循環利用していくことが求められている。
 このような中、島根県では、第2期「島根創生計画」の農林水産業における実行計画、第2期「島根県農林水産基本計画」が本年度からスタートした。この計画の中で治山・林道事業関係では、これまでに取り組んできた循環型林業の定着・拡大を一層進めるため、引き続き原木生産の生産性の向上を図る生産基盤として、林業専用道をはじめとする路網の積極的な整備や、将来にわたって原木生産活動が続けられるよう、そのフィールドとなる森林を保全するため、新たに治山事業の推進が明記された。
 森林協会は、こうした状況を踏まえ、山地災害の防止や健全で活力ある森づくりを目指し、中央協会をはじめ関係機関や団体と連携を図り、森林・林業施策の充実・強化と予算の確保に向けた要望活動に取り組むとともに、森林や林業についての県民理解を深めるためのPR活動や、会員向けの技術研修会の開催等、技術向上対策に取り組んでいく。
 また、「森林経営推進センター」や「しまね森林活動サポートセンター」等、市町村や県から受託している業務の円滑な運営に取り組んでいく。」との挨拶がありました。

また、総会に先立って森林土木事業功労者及び治山・林道コンクールの表彰式を執り行い、功労者、優良工事及び業務の表彰を行いました。
 続いて、(一社)日本治山治水協会・日本林道協会会長様、林野庁近畿中国森林管理局島根森林管理署署長様、島根県農林水産部部長様からご祝辞を頂いた後、議事に入り、提案した5議案は全て提案どおり承認されました。